収納スペースをクローゼット仕様に変更したい。【小工事】
「戸建ての収納スペースをクローゼットとして使えるように変更したい。」
中野区の一戸建てにお住まいのFさんから、アイビークラフトの「ご相談・現地調査」フォームから相談がありました。
一年前に購入された新築一戸建ての主寝室に、比較的大型(横幅270cm×奥行90cm)の収納スペースがあるのですが、ハンガーパイプが設置されていないため、衣服を掛けることができず、現状は突っ張り棒で代用されているとのことでした。
しかし、突っ張り棒の強度はそれほど強くないので、衣服を掛けると頻繁に落下してしまい、とても不便です。また、突っ張り棒を設置できる場所は、横幅(270cm)に対しては長すぎるため設置できず、奥行(90cm)に対してであるため、そもそも多くの衣服を掛けることはできません。
可動棚を犠牲にして、2段に設置すれば、合計180cmにすることができますが、丈が短いものしか掛けれません。
Fさんは、最初から図面を送ってくださっていたので、図面ですぐに収納のサイズは確認できたのですが、棚の状況などがより分かりやすくということで、さらに写真と動画を送ってくださりました。
Fさんのお悩みとしては、イメージ写真(可動ハンガーパイプイメージ)のように、可動棚の部分に、可動できるハンガーパイプを造作するか、よりコストを抑えてハンガーパイプを固定してしまうか、それとも横幅270cmのクローゼット仕様への変更工事をするのか、どれがいいのかということでした。
Fさんのご希望やお悩みの内容が概ね理解できたところで、同じ中野区を拠点とする大工さんに相談して、現地調査をお願いしました。
大工さんに同行し、現地調査に伺いました。
事前に写真や動画を共有してくださっていたので、現地の状況は理解していた通りでした。
現地調査では、採寸して正確な寸法の把握と、下地の状況を確認します。
また、Fさんのご希望内容を、実際に聞かせていただき、どのパターンが使い勝手がいいのか、費用的に安いのか等、意見交換をいたしました。
そして、以下の3パターンで金額を算出し、金額を見た上で、方針を決定することとしました。
1.可動ハンガーパイプを造作する
2.収納の横幅にハンガーパイプと枕棚を設置する
3.1と2を両方実施する
後日、大工さんから金額を提示していただき、Fさんご夫婦でご検討されました。
お二人で話し合いをされた結果、上記の2のパターンを採用することに。
これにより、収納両脇の可動棚を活かしつつ、新規にハンガーパイプと枕棚を設置するので、これまで使いにくかった収納の真ん中部分に衣服を掛けれるようになります。
アイビークラフトの活用方法。
アイビークラフトの活用方法は様々です。
1.材料等をすべて自分で用意し、施工方法を教えてもらう、手伝ってもらう。
2.材料等をすべて自分で用意し、施工の部分をクラフトマンにお願いする。
3.材料の手配も含めて、すべてお願いする。
依頼に対して支払う報酬は、クラフトマンの拘束時間や手間が少ない「1」が一番少なく、「2」、「3」と順に多くなっていきます。
「自分がどこまで手間暇をかけて関わるか?」
「自分がどこまでであればできるのか?」
「予算をいくらにするか?」
アイビークラフトは、それぞれの依頼者の方のご意向やご事情に応じて、上手に使い分けて活用することができます。
今回はスペースの採寸や、必要な材料や部品も全て大工さんにお願いすることとしました。
枕棚の受桟と受桟用の下地設置。
施工の当日になりました。
施工場所である洋室収納部分に養生シートを敷き、駐車場部分を作業ヤードとします。
まずは、新設する枕棚を設置する壁面の下地補強と受桟を設置します。
予め用意していた木材を加工し、下地補強材として利用します。
白い材をカットした面は木が露出していますので、白い小口テープを貼ります。角を綺麗に仕上げるため、少し広めの小口テープを貼り、その後面取りします。そして、アイロンで圧着し、最後に軽くサンドペーパーで磨きます。
ひとつひとつが丁寧な作業で、かつスムーズで、ついつい見入ってしまいました。
レーザー墨出し器で、枕棚の設置位置を決めます。
収納側面の壁には下地材が入ってないため、枕棚の受桟をビス止めする下地補強材を打ち付けます。その際に、棚板と壁の隙間を綺麗に納める「隙間隠し材」の高さ分を見込んで下地補強材を設置しています。
続いて、枕棚の受桟の一部をノミで切り欠いています。これは、可動棚のダボレールの凸部分に合わせ、壁から受桟が浮いてしまわないように、予め受桟を切り欠いているとのことでした。
写真の通り、綺麗に受桟を設置し、ビスキャップでビスの頭を隠します。
やはり大工さんの仕事は丁寧だと改めて感心しました。
枕棚の取り付け。
受桟の設置が完了すると、引き続き、枕棚を取り付けます。
写真の通り、設置した受桟にピッタリとはまりました。
そして、枕棚と壁の「隙間隠し材」を打ち付けます。
先に取り付けた、受桟用の下地材の上端とピッタリです。
ハンガーパイプの取り付け。
枕棚の取り付けが完了すると、いよいよハンガーパイプを取り付けです。
今回は、枕棚とハンガーパイプともに幅250Cm以上と、かなり長いため、中央部分に補強用に支柱を立てます。この支柱により、枕棚と、枕棚に吊り下げているハンガーパイプにも、十分な耐荷重を確保できるようになります。
その支柱の取り付けが完了すると、ハンガーパイプを取り付けます。
そして、仕上げに、細部の細かい隙間をコークボンドで綺麗に埋めていきます。
完成。収納力が格段にアップ!
ハンガーパイプの取り付けが完了し、既存の可動棚を設置。
養生シートを撤去して、清掃して完成です。
これまで、両脇の可動棚部分しか有効に使われていなかった大きな収納スペースに、横幅250Cm以上の枕棚とハンガーパイプが加わりました。
格段に収納力がアップし、Fさんご夫婦ともに、とても喜ばれていました。
枕棚の中央についている照明は、Fさんがご希望の人感センサー付きのLED照明です。
作業が順調に進み、予定より早く終わったこともあり、Fさんから壁紙の亀裂を見て欲しいとご相談がありました。
拝見すると、新築後1年が経過し、ところどころクロスのジョイント部分が浮いていたり、巾木が外れている箇所がありました。
大工さんは快く、コークボンドで綺麗に隙間を埋めたり、外れた巾木を接着してくれました。
Fさんからは「丁寧なお仕事で仕上がりも大変綺麗でした。予定時間よりも早く完成し、空いた時間でちょっとした隙間埋めなども対応いただき助かりました。」とのコメントをいただきました。
アイビークラフトのサービス提供は終了しました。
住み替えとともに、棚やハンガーパイプ、雲梯(うんてい)、ボルダリングの設置などをご希望の方は、不動産デジタル仲介サービス「renolty(リノルティ)」をご利用下さい。