輸入壁紙(輸入クロス)の基本的な注意点4点とメリット・デメリット
自宅の壁を色や柄が華やかな輸入壁紙(輸入クロス)でアクセントをつけたいと思うことはありませんか?
ネットでは「扱いやすくDIYに適している」といった記事も多く出ていますが、プロの職人さんには敬遠されることが多いのも輸入壁紙(輸入クロス)です。
そこで、輸入壁紙(輸入クロス)を選ぶ前に知っておくべき基本的な注意点4点とメリット・デメリットをまとめてみました。
1ロールの幅が狭い
輸入壁紙(輸入クロス)の横幅は、一般的に48cm~53cmです。一方、国産の壁紙(クロス)の横幅は92cmというものが多いです。
この違いによって何が変わってくるのかというと、プロのクロス屋さんにとっては、一回の施工で張れる面積が小さいため、非効率的で手間が増えることになります。
反面、そもそも壁紙(クロス)の扱いに慣れていない一般の方にとっては、輸入壁紙(輸入クロス)の方が幅が狭いため扱いやすいと言えます。
また、仕上がりをシビアに追及する職人さんの立場からすると、壁紙(クロス)と壁紙(クロス)のつなぎ目(ジョイント)の本数(回数)が多くなるため、手間と神経を使う回数も多くなり、敬遠される傾向があるということです。
そして、DIYする方からすると、大人の肩幅程度に設計されており、扱いやすく、DIYを意識した横幅だと言えます。
画像引用元:「RESTA(リスタ)」https://www.diy-shop.jp/
柄合わせには注意
せっかく輸入壁紙(輸入クロス)を使うのであれば、数多くあるバリエーションの中から華やかな柄物を選ばれることが多いのではないでしょうか?
そこで注意が必要なのが、壁紙(クロス)と壁紙(クロス)のつなぎ目(ジョイント)部分の「柄合わせ」です。
柄がない壁紙(クロス)であれば、つなぎ目(ジョイント)部分をきれいに仕上げることだけに注力すればいいのですが、柄がある壁紙(クロス)の場合は、横並びに張る壁紙(クロス)の柄とつなぎ目部分で柄をきれいに合わせなければなりません。
この柄が、上から下まで全ての柄がピッタリと合ってないと、1mmのズレでも後で結構気になってしまいます。
お住まいがマンションで、梁の部分を全て巻き込んで輸入壁紙(輸入クロス)張るような場合には、角(出隅)の部分でズレが生じやすく、より一層、慎重な施工と技術が求められます。
DIYでご自身で施工したものであれば、その小さなズレも自分でやった満足感による「味わい」だと思えても、プロの職人さんにとってはそうもいきません。施工するプロの職人さんにはプロとしての責任と高い意識があるからです。
「輸入壁紙(輸入クロス)は扱いやすい」という見解と「職人さんには敬遠される」という傾向の、一見矛盾する事象の原因はこうした部分にあるのです。
画像引用元:「WALPA」 https://walpa.jp/
リピートを計算して、大目に買っておく
上記のシンプルな柄による「リピート」では問題にならないことでも、下図のような大小さまざまな柄がある壁紙(クロス)の場合には、購入しておく壁紙(クロス)の数量にも注意が必要です。
「ステップリピート」という、左右の柄が同じものでない場合は、1/2ずつや1/4ずつ柄の一部をズラしながら壁紙(クロス)のと壁紙(クロス)のつなぎ目(ジョイント)で、柄をピッタリと合わせて施工する必要がある壁紙(クロス)の場合には、ズラした分の数量を余分に購入しておかなければ、いざ施工する段になり、壁紙(クロス)が足りないということも生じます。
画像引用元:「WALPA」 https://walpa.jp/
納期を確認しておく
意外と見落としがちなのが、輸入壁紙(輸入クロス)の納期です。
国産の壁紙(クロス)であればすぐに手に入る(納品される)ものも多くありますが、輸入壁紙(輸入クロス)の場合には、手に入る(納品される)まで3~4週間かかることも珍しくありません。
いざ施工しようと思っても、手元に壁紙(クロス)がなかったり、施工を始めてみたら、数量が足りなかったりしたら、次に手に入るのが1カ月後ということにもなりかねません。