マンションの玄関に下駄箱を追加設置したい。【小工事】

2020年12月28日

「自宅マンションの玄関に下駄箱を追加で設置したい。」

アイビークラフトに登録しているクラフトマンから相談がありました。

立川市にお住まいのIさんから、家族の靴が増えてきたため、自宅マンションの玄関に下駄箱を追加で設置したいとの依頼を受けたとのこと。

そのクラフトマンの方の専門は大工で、クロスの張替えや設備に関連する可能性がある工事は受けることができないため、他のクラフトマンにお願いできないかというご相談でした。

そこでアイビークラフトの公式アカウントから依頼者に連絡し、ご希望の内容を確認したところ、お住まいの分譲マンションの玄関と洗面室の間にあるPS(パイプスペース)を下駄箱にしたいとのご希望でした。

玄関PS-ivyCraft-
玄関PS-ivycraft-

「どこに相談しても断られた。現地調査だけでもして欲しい。」

Iさんは、アイビークラフトを見つける前に、いくつかの工務店などに相談されたものの、全て断られていたようで、現地調査にも来てくれないとのことでした。

Iさんからは、「せめて現地調査だけでもお願いできませんか?その結果、無理であれば諦めもつきますので。」とのご意向で、かなり切実なご様子でした。

マンションのPS(パイプスペース)とは、主に排水や給水の管が通っているスペースのことで、一般に最上階から最下階まで貫通しています。そして、PSは設備図などがない限り、一度穴を開けて中を見てみないと、どこにどのような管が通っているのかはわかりません。

そこに下駄箱を設置するとなると、木工事、クロス工事、シート工事などの多工種が必要となり、かつ、管が通っている場所によっては、下駄箱を設置できるスペースを確保できないかもしれません。

そのようなリスクがあって面倒な小仕事は、職人不足の状況では、工務店が受けたくないのもわかります。

そこで、調布のクラフトマンに連絡。状況を説明し、現地調査のお願いをしたところ、快く受けてくださいました。

コロナの状況が少し落ち着いた初夏の6月末に、現地調査のためにIさん宅を訪問しました。

現地調査の目的は、一度PSに穴を開けて、中の状況を確認することです。給排水管等が、PS(パイプスペース)のど真ん中を貫通していたら、下駄箱を設置するスペースを確保することができないかもしれません。

そこで、万が一、下駄箱が設置不能だった場合でも、点検口として使えるようにしておくこととしました。

写真のように、姿見(鏡)の下に、点検口用の器具を設置する前提で、PS(パイプスペース)に穴を開けました。

PS(パイプスペース)の中を見ると、十分なスペースが。

PS(パイプスペース)に穴を開けて、中を確認すると、靴を入れるには十分なスペースがあることが分かりました。

これであれば、給排水管などを触ることなく、棚の造作とクロスとシートによる仕上げで下駄箱を設置できそうです。これを見たIさんもとても喜ばれました。

この日は一旦、点検口用の器具で穴をふさぎ、実際にどのように工事して、仕上げはどうするかをその場で簡単に打ち合わせし、材料の手配はどちらが行い、クロスやシートの選定をどうするかをIさんに検討していただくこととしました。

アイビークラフトの活用方法。

アイビークラフトの活用方法は様々です。

1.材料等をすべて自分で用意し、施工方法を教えてもらう、手伝ってもらう。
2.材料等をすべて自分で用意し、施工の部分をクラフトマンにお願いする。
3.材料の手配も含めて、すべてお願いする。

依頼に対してクラフトマンに支払う報酬は、クラフトマンの拘束時間や手間が少ない「1」が一番少なく、「2」、「3」と順に多くなっていきます。

「自分がどこまで手間暇をかけて関わるか?」
「自分がどこまでであればできるのか?」
「予算をいくらにするか?」

アイビークラフトは、それぞれの依頼者の方のご意向やご事情に応じて、上手に使い分けて活用することができます。

今回のご相談では、Iさんのご意向で、材料の調達を含めて小堀さんにお願いしたいとのことでした。

PS(パイプスペース)の解体と下地の施工。

Iさんの方で、仕上げのクロスとシートを選定され、クロスの仕上げ範囲や細かい収まりなども決定した9月の末に下駄箱の設置工事にIさん宅を訪問しました。

まずは姿見(鏡)を取り外し、PS(パイプスペース)の壁を解体します。解体すると、断熱材が吹かれている状況や奥に排水用の管があるのが見えます。

このままでは仕上げができませんので、ベニヤで箱状に下地を造作します。

クロスとシートの施工。

ベースとなる箱が完成したら、仕上げ材のクロスやシートの施工に移ります。

Iさんが選ばれたクロスは銀のラメ入りのグレーのクロス。シートにも銀の柄が入っており、キラキラと光り、統一感のあるコーディネートをされています。

マンションの場合、作業スペースに困るのですが、Iさん宅には大きなルーフバルコニーがあり、天気も良かったため、作業スペースとして利用させていただきました。

クロスの施工範囲(見切り)をどこまでにするかは、最後まで悩まれていましたが、壁面は入隅となる玄関正面まで施工。天井面は下駄箱の上部で見切ることに。

下駄箱の最下段は、清掃性の良いシートで仕上げることとし、各棚にも同じシートを貼るか検討されましたが、小口の仕上げのことを考え、シート張りの棚材のまま可動棚として利用されることに。

綺麗に完成し、玄関のイメージが変わりました。

可動棚用のレールと棚を設置し、工事は完了です。

これまで白いクロスだけで、姿見(鏡)が設置されていた玄関に、アクセントクロスのようなラメ入りのグレーのクロスに床から天井までの下足入れとしての棚が設置され、玄関の印象が一新されました。

もちろん、クロスやシートの色を選定されたのは、I さんご自身です。

Iさんからは、「どの業者さんも調査すらご対応いただけませんでしたが、嫌な顔をすることなく調査、色々なご提案をいただきました。工事も真摯に取り組んでいただき、こちらの細かな要望にも応えてくださいました。玄関横に綺麗な収納スペースを設けることができて、本当に感謝しています。ありがとうございました。」とのコメントをいただきました。

アイビークラフトのサービス提供は終了しました。

住み替えとともに、棚やハンガーパイプ、雲梯(うんてい)、ボルダリングの設置などをご希望の方は、不動産デジタル仲介サービス「renolty(リノルティ)」をご利用下さい。

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