空き家の除却費用(解体費用)の用意は?

「令和6年空き家所有者実態調査」によると、今後5年間程度で空き家を取り壊して更地にする意向を持つ世帯の除却費用(解体費用)の用意については、「貯蓄から」が約56%と最も多く、次いで「未定」が約38%、「補助金を利用して」が約24%となっています。相続した物件が空き家になるのを未然に防ぐ方法には何があるのでしょうか? お役立ち情報

空き家の除去費用(解体費用)はどのようにして用意されているのでしょうか?

国土交通省が発表した「令和6年空き家所有者実態調査」によると、今後5年間で空き家を除却(解体)する意向がある世帯(14.4万世帯)の約56%が解体費用を「貯蓄から」用意すると回答しました。一方で「未定」とする世帯も約38%に上り、資金計画が不透明な実態が浮き彫りとなっています。

また、相続した物件が空き家になる前に、未然に防ぐ方法には何があるのでしょうか?

調査結果:除却費用の用意(N=144 千世帯)

貯蓄から:56.0%
未定:38.3%
補助金を利用して:24.1%
融資を受けて: 3.5%

調査結果から読み解く考察と背景

1. 資金調達における自己資金(貯蓄)への依存と限界

  • 計画的な準備が不可欠: 解体費用の過半数を自己貯蓄に頼っている状況ですが、空き家の解体には数百万円単位のまとまった費用がかかります。高齢の所有者にとっては大きな負担となり、資金不足が除却のボトルネックとなる懸念があります。
  • 補助金の活用が鍵: 「補助金を利用して」除却を行う意向は約24%にとどまっています。自治体による解体補助金制度は年々拡充されていますが、情報が十分に届いていない、または対象条件を満たせない所有者が多い可能性を示しています。

2. 「未定」層の増加と先送りのリスク

  • 経済的な見通しの甘さ: 約38%の世帯が費用負担の目処を「未定」としている点は深刻です。解体費用の用意ができず、固定資産税の負担増リスクを抱えながら空き家を放置し続ける要因になり得ます。
  • 行政処分の対象になるリスク: 空き家対策特別措置法の強化により、放置された空き家は「管理不全空家」や「特定空家」に指定される可能性があります。これらに指定されて勧告を受けると、土地の固定資産税の住宅用地特例(最大6分の1)が除外され、税負担が跳ね上がる仕組みです。

3. 除却後の土地利用方針の分散

  • 解体後の土地について、「売却」と「そのままにしておく」がともに約32%で拮抗しています。更地にしてもすぐに活用や売却の目処が立たず、「とりあえず更地にした」ものの、その後も管理責任や固定資産税の負担を抱え続ける層が一定数いることが読み取れます。

相続発生前の事前対策の重要性

本調査の他の項目では、相続をきっかけに空き家を取得した世帯の多くで「建物の腐朽・破損」が進んでおり、事前の対策が不十分だったことが判明しています。将来の解体費用負担を避けるためには、相続が発生する前に家族間で除却や売却を含めた方針を話し合い、資金計画を立てておくことが極めて重要です。

親が亡くなった後からでも、空き家になるのを防ぐ対策

親が元気なうちに死亡後の相続の相談ができるケースは多くなく、事後でも実現可能な対策が必要とされています。

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  • 賃借人が立て替えた改修費等は、その後の家賃と相殺することにより、入居後の出費を抑えることができる
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