空き家の所有世帯の年間収入は?

国土交通省が発表した「令和6年空き家所有者実態調査(N=1,381千世帯)」の年間収入の調査結果では、「300万円未満」が最多で約4割を占めました。次いで「300万円〜500万円未満」が多く、全体の所得層が比較的低い傾向が明らかになっています。また、相続した物件が空き家になるのを未然に防ぐ方法には何があるのでしょうか? お役立ち情報

空き家の所有世帯の年間収入はどのくらいなのでしょうか?

国土交通省が発表した「令和6年空き家所有者実態調査(N=1,381千世帯)」の年間収入の調査結果では、「300万円未満」が最多で約3割を占めました。次いで「300万円〜500万円未満」が多く、全体の所得層が比較的低い傾向が明らかになっています。

また、相続した物件が空き家になる前に、未然に防ぐ方法には何があるのでしょうか?

調査結果:所有世帯の年間収入(N=1,381 千世帯)

300万円未満: 30.1%
300万円〜500万円未満: 28.9%
500万円〜700万円未満: 15.6%
700万円〜1,000万円未満: 13.5%
1,000万円~1,500万円以上: 7.3%
1,500万円以上: 4.6%

調査結果のポイント

調査結果からは、所有世帯の年収の高さと「空き家をそのまま所有し続けるか否か」の判断に、明確な相関関係が見られます。

  • 700万円未満の世帯:今後の意向として「空き家としてそのまま所有しておく」と答えた割合が約32〜35%と高くなっています。
  • 500万円以上の世帯:年間収入が高くなるほど、「空き家としてそのまま所有しておく」という回答の割合が減少する傾向にあります。
  • 1,500万円以上の世帯:「空き家としてそのまま所有しておく」と答えた割合は約19%にまで低下します。

調査結果に対する考察

この収入別データからは、空き家問題の背後にある「経済的格差」と「管理・処分スキルの差」という2つの課題が浮かび上がります。

1. 高所得層ほど「早期処分・活用」に踏み切る

年収1,500万円以上の世帯などで「そのまま放置する」割合が低いのは、資産運用の意識が高く、空き家を放置する機会損失(固定資産税や維持費のムダ)を嫌うためです。また、解体費用(一般的に100万〜数百万円)やリフォーム費用を自己資金で即座に用意できるため、売却や賃貸といったネクストアクションへ迅速に移行できています。

2. 低・中所得層を阻む「経済的ボトルネック」

年収700万円未満の世帯で「そのまま所有(放置)」せざるを得ない世帯が多い背景には、処分にかかる資金的余裕のなさがあります。

  • 「解体して更地にしたいが、数百万円の費用が出せない」
  • 「他人に貸し出すためのリフォーム費用が捻出できない」

    結果として、「固定資産税だけを払いながら、何もしない(できない)状態で維持する」という消極的選択を迫られている実態が推測されます。

3. 「管理不全空き家」化するリスクの非対称性

低所得層の所有する空き家ほど、修繕が後回しになりやすく、将来的に「管理不全空き家」や「特定空き家」に指定されるリスクが高くなります。一度指定されてしまうと、住宅用地特例が解除され土地の固定資産税が最大6倍に跳ね上がる恐れがあり、これがさらに所有世帯の家計を圧迫するという悪循環(空き家による貧困化)を招きかねません。

4. 政策的な支援(補助金制度)の必要性

この結果は、空き家対策が単なる「意識の啓発」だけでは解決しないことを示しています。今後は、低・中所得世帯をターゲットにした「解体費用の無利子ローン」や「実家売却時の税制優遇」「低額で頼める巡回管理サービス」など、経済的負担を直接軽減するターゲットを絞った行政支援が不可欠です。

親が亡くなった後からでも、空き家になるのを防ぐ対策

親が元気なうちに死亡後の相続の相談ができるケースは多くなく、事後でも実現可能な対策が必要とされています。

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  • 賃借人が立て替えた改修費等は、その後の家賃と相殺することにより、入居後の出費を抑えることができる
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