空き家の賃貸・売却する上での課題には何があるのでしょうか?
「令和6年空き家所有者実態調査」によると、空き家を賃貸や売却を検討する際の最大の課題は「住宅の傷み(腐朽・破損)」です。物理的な劣化に加え、修繕費用の負担や買い手・借り手が見つかりにくい点が、所有者が活用へ踏み出せない主な要因となっています。
また、相続した物件が空き家になる前に、未然に防ぐ方法には何があるのでしょうか?
調査結果:賃貸・売却する上での課題(N=251 千世帯)
空き家の賃貸・売却する上での課題(N=251 千世帯)について、調査結果の内訳は以下の通りです。
1.住宅の傷み 約 43.3 %
2.借り手・買い手の少なさ 約 40.3 %
3.家財などの処理 約 37.4 %
4.設備や建具の古さ 約 34.0 %
5.リフォーム費用 約 21.4 %
6.地域の高齢化や人口減少 約 21.4 %
7.どうすればよいか分からない 約 21.4 %
8.住宅の耐震性 約 16.0 %
9.公共交通の便の悪さ 約 14.3 %
10.住宅の断熱性 約 10.5 %
11.広さや部屋数 約 9.7 %
12.再建築不可(道路付けの悪さなど) 約 7.6 %
13.課題はない 約 6.3 %
14.バリアフリー化の状況(段差やエレベーターの有無等) 約 5.0 %
15.その他 約 8.8 %
賃貸・売却における主な課題
調査結果(N=251千世帯)から浮き彫りになった課題の上位は以下の通りです。
- 住宅の傷み(腐朽・破損がある)
- 売却額・家賃が低い(採算が合わない)
- 仏壇・家財道具の片付けが困難
- 買い手・借り手がなかなか見つからない
- 修繕費用などの金銭的負担が大きい
調査結果からの考察
1. 物理的・金銭的ハードルが行動を阻害している
空き家の多くは、親からの相続によって取得した古い木造住宅です。そのため「住宅の傷み」が顕著であり、賃貸や売却をするためにはリフォームや解体といった多額の初期投資が必要になります。この採算性の低さが「活用したくても行動に移せない(まだ何もしていない)」という状態を招いています。
2. 不用品処分などの手間が心理的負担に
建物自体の問題だけでなく、室内に残された家財道具や仏壇の処分も大きな障壁です。遠方に住んでいる所有者にとって、遺品の整理や管理のために現地へ何度も足を運ぶことは難しく、これが活用プロセスを停滞させる要因となっています。
3. 今後の動向と求められる対策
空き家をそのまま放置すると、特定空家に指定された場合に固定資産税等の住宅用地特例が解除され、税負担が最大6倍になるリスクがあります。今後は、自治体による空き家バンクの活用推進や、初期費用を抑えるリフォーム補助金制度のさらなる周知、さらには残置物撤去支援などのワンストップサービスの充実が不可欠となります。
親が亡くなった後からでも、空き家になるのを防ぐ対策
親が元気なうちに死亡後の相続の相談ができるケースは多くなく、事後でも実現可能な対策が必要とされています。
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