空き家は主に誰が管理している?

国土交通省が公表した「令和6年空き家所有者実態調査」によると、空き家の主な管理者は「所有者または同居親族」が約77%で最多で、次いで「同居していない親族」による管理が多く、外部の専門業者への委託は限定的で、相続・居住地・建物の老朽化が管理不全の要因となっています。相続した物件が空き家になる前に、未然に防ぐ方法には何があるのでしょうか? お役立ち情報

国土交通省が公表した「令和6年空き家所有者実態調査」によると、「所有者または所有者と同居している親族」が管理している空き家の割合が約77%と最も高く、「所有者と同居していない親族」の割合が約14%となっており、合わせると所有者または親族が管理している空き家が約9割となっています。一方で、「誰も管理していない」が約4%あります。外部の専門業者への委託は限定的で、相続・居住地・建物の老朽化が管理不全の要因となっています。


空き家の種類別では、「貸家用の空き家」と「売却用の空き家」は「不動産業者、建設会社、管理専門業者など」が管理している空き家の割合がそれぞれ約14%と約8%となっており、他の種類の空き家と比べて高くなっています。

相続した物件が空き家になる前に、未然に防ぐ方法には何があるのでしょうか?

調査結果:主な管理者

所有者または所有者と同居している親族  76.8%
所有者と同居していない親族       13.5%
不動産業者・建築会社・管理専門業者など 3.8%
自治会・近所の人            0.9%
その他の人               1.3%
誰も管理していない           3.8%

調査結果からの考察

1. 個人(所有者・親族)による「身内管理」の限界とリスク

管理の9割を所有者や親族が担っている現状は、一見すると責任を持って維持されているように見えます。しかし、空き家が発生する主たる原因の約6割が「相続」であり、所有者の高齢化や遠方居住(都市部への一極集中)が進んでいる背景があります。

  • 高齢化による実質的な放置懸念:「高齢の親族が遠方の実家を管理する」ケースなどでは、体力・金銭的な負担から定期的な換気や清掃が難しくなります。
  • 管理不全化への移行:現在は管理しているつもりでも、時間の経過とともに足が遠のき、将来的に「誰も管理していない(現在4%)」 や、法律上の「管理不全空き家」「特定空家」へと悪化するリスクを内包しています。

2. 専門業者による「外部管理」が進まない背景

「不動産業者や管理専門業者」への委託は、貸家用(約14%)や売却用(約8%)など、経済的な出口(収益化や手放す目途)が見えている物件に限定されています。

  • コストとベネフィットの不一致:活用目的が決まっていない「その他の空き家(実家など)」の場合、毎月の管理委託費という「持ち出しコスト」を嫌い、身内で抱え込んでしまう傾向が強いと考えられます。

3. 「誰も管理していない(4%)」という存在の重さ

数値としては約4%と低く見えますが、母数(1,381千戸)から換算すると全国で約5万5千戸もの空き家が完全な放置状態にあります。

近年、法改正によって「管理不全空き家」への指定や固定資産税の優遇解除など、行政によるペナルティが強化されているため、こうした完全放置物件への早期介入が急務となっています。  

これらは、近隣住民への安全・衛生上の実害(倒壊、火災、害虫発生、景観悪化)をダイレクトに引き起こす原因となります。

まとめ:今後の展望

 空き家問題の本質は、「管理者が誰か」という点に留まらず、「個人管理という名の、形骸化した実質的放置」をいかに防ぐかにあります。
今後は、親族間での早期の話し合い(相続前対策)を促すとともに、民間の管理代行サービスを手軽に利用できる仕組みづくりや、売却・賃貸・解体といった「早期の出口戦略」への動機付けが不可欠です。

親が亡くなった後からでも、空き家になるのを防ぐ対策

親が元気なうちに死亡後の相続の相談ができるケースは多くなく、事後でも実現可能な対策が必要とされています。

借りる人の支払い(立替え)で建物を改修し、賃貸物件として暫定的に物件を活用できるサービス「レガシー不動産」の利用により、空き家になることを未然に防ぐことが出来ます。

レガシー不動産のポイント

  • 家財の処分費や改修費を賃借人が立て替えることにより、相続による多額の出費を抑えることができる
  • 賃借人が立て替えた改修費等は、その後の家賃と相殺することにより、入居後の出費を抑えることができる
  • 賃貸終了後は、相続不動産は改修済みの状態で相続人の元に戻る
  • 賃借人は自分の好みに合った内装に改修した不動産を利用することが出来る
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